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装備別:登山装備の軽量化 > 野外調理器具(クッカー・カトラリー)
何のインフラもない
野外で、温かい食事ができる。
これこそが調理道具、火器を持っていく原動力でしょう。山頂でも、海辺でも。
誰しも、いつものインスタントがやたらと旨くて、痛快に感じたことがあると思います。
クッカー・コッヘルについて
一般的な登山では、当初は
アルミかチタンかで迷った人も多いと思います。
私は、切身魚のホイル焼きをおかずに、炊いたご飯を食べるのが好きだったこともあり、
スミフロン加工のアルミを選びました。
クッカーも、ガスストーブのときの固定概念に縛られずに選んだほうがよいでしょう。
特に、メーカーが
クッカーやコッヘルと名乗ってなくても、クッカーとして機能し得ること。
スノーピークのチタンシングルマグ・シリーズをクッカーに使うなんて、ガスストーブを使っていたときには思いつきもしませんでした。
蓋さえあるなら、チタンの深型シェラカップも十分に候補として挙がります。
軽量化したいなら、材質は
迷わずにチタンを選びます。
それから、お湯しか沸かさないのか、どれくらいの量を沸かすのかをよく考えます。
本当にお湯しか沸かさない・茹でる・煮立てるまでしか行わないなら、スミフロン加工とかアルミ容射とかの
付加価値は、重いだけで要らない機能と言い切れます。
他にも、私が不要と見なした付加価値には、ハンドルの断熱チューブ、片方のハンドルなどがあります。
<クッカーの大きさ>
クッカーは、一度に必要な熱湯の量と、作るメニュー、行動パターンから
最低限の大きさを選びます。
スノーピークのチタンシングルマグ・シリーズでは、450mlと600mlで10g以上の重量差が生じてきます。やはり妥協せずに、迷ったら小さいほうを選ぶようにしたいものです。
沸かす量は、
一食・一杯に対して概ね200mlのお湯が必要と考えて、400ml〜700mlのクッカー容量から選びます。
1L以上のお湯を一気に沸かす機会は、3シーズン環境下の単独行では考えにくいように思います。煮沸殺菌して飲料水を確保するときくらいでしょうか。
というか、アルコールやエスビットストーブで、これだけの水量を沸かすのは厳しくなってくるため、ペア以上のパーティなら複数のストーブ&クッカーを持つか、ガスストーブをシェアするのが妥当です。
<クッカーの収納性と形状>
あとは
形状とスタッキングについて。登山用品店で圧倒的シェアを持つのが、
縦長でガスカートリッジを収納できるタイプです。
この形は
ザックの中で収納性が優れると言われます。
でも、ガス缶をクッカーに収納できるから「収納性に優れる」のであって、ガスストーブを使わないと、縦長だからって別段有利とは感じられません。
むしろバーナーの炎が当たる面積が小さい
縦長クッカーは、ストーブの上での安定性が悪く、燃費や熱効率の点でも劣ります。
ガスストーブを使っていたときは、この欠点は差ほど気にしませんでした。
でもアルコールやエスビットのストーブでは、ストーブの本体からして超軽量で、かつ絶対的な火力が低いため、この安定性や熱効率は重視したいポイントです。
また考えると、縦長クッカーはガスストーブのメーカーと同じことが多いです。
これは、ユーザーにセット品を買わせ、「収納」という名目のもと熱効率の悪い鍋を使わせ、多くの
ガス缶を売るための策略とも取れます。
そしてガス缶収納の枠から出た、1.5L以上の大きいクッカーの形は、家庭で使う鍋の形に似ています。本当はどちらの形が実用的なのか、端的に表していると言えるでしょう。
私の食事は、
アルファ米雑炊がメインです。アルファ米と乾燥スープをクッカーに入れて、400mlラインまでの水を注いでから火にかけています。
またコーヒーを飲む時は、
別に200mlほど沸かしています。
一度に600mlを沸かしたほうが消費燃料も時間も効率的ですが、熱湯にアルファ米と乾燥スープを入れて蒸らすと、どうも食感などに抵抗があります。
また雑炊を食べている間にコーヒーが冷めてしまうので、別々に沸かしているのです。これが私の行動パターンです。
よって、私の必要なクッカーサイズは400ml〜ということになります。
でも、私の使っているのは
エバニューのチタンウルトラライトクッカー1で、容量は600ml。ちょっと重い97gです。
なんでこんな中途半端な選択をしているのかというと、ちょうど400mlでは溢れる可能性がある…というのは建前で、
深いクッカーから掻き出すように食べるのが嫌いだからです。
浅型の450mlクッカーで蓋付・90g以下のものがあるなら、是非使ってみたいものです。
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マグカップ
料理や形態に因りますが、クッカーから直でコーヒーを飲むのは、ちょっとキツイと思います。
ここで欲しくなるのが、200ml弱の
マグカップ。でも、そもそもメインのクッカー自体が一般家庭の「お椀」の大きさなので、チタンですら
マグカップは非常に重く思えます。
持参しないことが一番の軽量化なので、少し悩むところです。
持っていくとしたら、私は
スノーピークのチタンシングルマグNo.2(製品のままだと35g)から、ハンドルを切断したものを持参します。これでも重さは
25g。
それに対して、
205mlの紙コップは
1個4.6g。
もちろん
潰さずに運べるか?といった問題もありますが、5個も持ってもチタンシングルマグNo.2より軽いので、挑戦する価値があるかもしれません。
ここまで私はアグレッシブにはなれてません。
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カトラリー
箸・スプーン・フォークなど各種ありますが、軽量化のためには、持参するカトラリーはひとつに絞るべきでしょう。
そうなると必然的に、麺類の食べやすい
箸か、何だかんだ言って万能な
先割れスプーン(スポーク)のどちらかになります。
フォークやナイフは、普通の登山をしていても必要になったことがありません。軽量化に際して、まず装備から外す筆頭アイテムです。
箸は、スノーピークの和武器に代表される連結式が収納には便利です。でも組立がそれなりに面倒で、何より
重いです。
私が持っている旧モデルの和武器は
29gもあります。収納性を考えないなら、やはり割り箸でしょう。
家にあった20.3cmの割り箸は、何と
4.0gです。
スポークのほうは、長さ・材質・大きさの違うものがいくつかあり、軽いものを選びやすいと思います。
私が使っているのは、
MSRのスポーク。
これは二つ折りタイプのスポーク(
13.0g)なのですが、簡単に連結部分から分離できます。
そもそもショートスプーン(
6.5g)として使うために買いました。
浅型クッカーを使うと、ショートスプーンでも全く不便しません。
理論的には、クッカーの形状で重さは変わらないため、ショートスプーンの分だけ軽くできます。
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<このページの注意点>
当ページおよび当コンテンツは、
登山用品の軽量化について書かれています。
ただし私自身、
登山はベテランでもない初級者であり、これらの情報を参考にするのは閲覧者様の自由ですが、
必ず能動的に装備を選んだ上で行動して下さい。
また、当コンテンツの趣旨や姿勢、対象としては、ごく初心者レベルかつ一般的な登山および道具の特性、その選び方を理解しているが、
そろそろ
「自分なり」に向けて一歩踏み出したい方を対象にしており、やや派生した装備選択・スタイルのひとつとして「装備の軽量化」を勧めている、というものです。
よって、私自身が「ごく一般的な登山装備の基礎知識」と判断したものは、コンテンツが冗長的になることを防ぐために、あえて割愛している部分も多々あります。これら初心者向けのウェブサイトは優れたものが沢山あるので、そちらを閲覧してください。